越境EC(クロスボーダーEC)をこれから始める方へ-4. コマーシャルインボイスについて
こんにちは、このサイトを運営している松岡評(ひょう)です。
本ページをご覧頂きましてありがとうございます。
越境EC(クロスボーダーEC)は、国内でのECとどこか違うのか?代表的なものを挙げてみましょう。
今回は、「コマーシャルインボイス」です(Commercial Invoice)
コマーシャルインボイスは、越境EC(クロスボーダーEC)で海外へ送る商品に添付する書類です。このコマーシャルインボイスは、日本語で商業送り状と言います。単にインボイスとも言いますが、請求書もインボイス(Invoice)と言いますので、この記事の中では正式名称のコマーシャルインボイスを使います。
1. コマーシャルインボイスの添付が必要な理由
さて、海外へ送る商品に、このコマーシャルインボイスの添付が必要な理由はなんでしょうか?
国内ECでも納品書を添付しますが、国内の場合は商品の輸送途中に通関がありませんから添付しなくても商品は配達されます。ちなみに、むか~し、国内で国境(くにざかい)に関所があった時は、荷物の中身を証明する証文とかあったんでしょうかね?
そう、通関に必要なんです。輸出の際も輸入の際も、税関はコマーシャルインボイスの内容を見て、貨物の中身を判断します。
必要事項が書かれていないと、税関は判断に困ります。困ったらどうするか?
輸出通関であれば荷送り人へ、輸入通関であれば、受取人に問い合わせをします。いづれにしても、問い合わせ中は荷物が止まりますので、時間が掛かってしまいます。
2. コマーシャルインボイスに記載する事項
では、何を記載すればいいんでしょうか?
基本は以下の10項目です。これらは全て通関に必要な情報です。
作成例として、弊社からカナダのお客様へ包丁を発送した場合のコマーシャルインボイスを作りましたので、参考にしてください。
1. 送り主である御社名、住所、電話番号
2. 受取人の氏名と正確な住所、電話番号
3. 作成年月日、作成地
4. インボイス番号
5. 小包ラベルまたはEMSラベルの番号
6. 発送手段 (国際小包の場合「Parcel Post」、EMSの場合「EMS」、その他の場合 「International Mail」と記入)
7. 内容品について具体的な品名、正味重量、数量、単価、品名ごとの総額、合計額を記入
8. 通貨(JPY、USD等)
9. 送料
10. 内容品の外装の総個数、総重量、原産国名
11. 差出人の署名
これらの項目には国内ECと共通するものも多いので、国際発送に特有の項目について補足しますね。
7. 正味重量
商品によっては、数量ではなく重量に基づいて課税しますので、パッケージを含まない商品自体の重量=正味重量の記載が必要となります。
8. 通貨(JPY、USD等)
どの通貨で販売したかを記載します。JPYはJapanese Yen(日本円)の略号です。アメリカドルは、USD、ユーロはEURなどとなります。もし、商品サンプルなどで実際には無料である場合でも、「無料」で申告はできません。必ず申告価格を記載しましょう。
10. 原産国名
原産国によって関税が異なる場合がありますので記載します。例えば、原料を他国から輸入して日本で加工した場合の原産国は?の場合などは、お近くの税関に問い合わせれば教えてくれます。
11. 差出人の署名
署名は英語でも日本語でも構いません。ミミズがのたくったような文字で、誰も読めなくても問題ありません。ただし、毎回同じように書いてくださいね。同じ人が書く署名が毎回違うようでは困りますので。それと、大事なことをひとつ。署名の意味は、「私はこの書類について責任を持ちます」という意味です。ですので、記載されている全ての内容を理解し、確認した上で署名しましょう。
なお、国際郵便で商品を発送する場合に必要な書類は以下のリンクで確認できますので、ご参照ください。
EMSの場合: https://www.post.japanpost.jp/int/use/document.html
EMS以外の郵便物を送る場合: https://www.post.japanpost.jp/cgi-kokusai/
コマーシャルインボイスは正確に作成しないと、商品が届かなかったり、到着が遅れたりすることがありますので、署名をする前にしっかりと内容と確認しましょう。
ご質問等ございましたら、お気軽にメール info@hillforest.co.jp か、電話 050-5806-7281 で松岡までお問い合わせください。
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